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?試験結果
凝縮試験中の代表温度として水凝縮器入口ガス温度(TE-701)と水分離器入口温度(TE-704)を示したのが図3.3-33である。
この入口温度制御は非常に安定して制御していることがわかる。しかし、図3.3-34は凝縮水と凝縮炭酸ガス量を示しているが比較的大きな変動が確認される。設定値は固定しているものの差圧で炭酸ガスと蒸気は流入してくるため微妙な圧力変動がこのような流量変動を伴なわせるものと考えられる。
次にガス流量25kg/hの時の凝縮熱伝達率を図3.3-35に示す。この場合の水凝αH2O=130〜150J/m2s℃である。これに対して、炭酸ガス凝縮熱伝達率αco2=950〜1050J/m2s℃となっている。ガス流量30kg/hの場合を図3.3-36に示す。熱伝達率の変動が大きいが平均化すればこの場合の水凝縮熱伝達率αH2O:180J/m2s℃である。一方、炭酸ガス凝縮熱伝達率αco2:1050J/m2s℃である。また、ガス流量40kg/hの場合の凝縮熱伝達率を図3.3-37に示す。この場合も変動が大きいが、水凝縮熱伝達率αH2O:280J/m2s℃程度である。これに対応して炭酸ガス凝縮熱伝達率αco2=1025J/m2s℃である。このガス量とほぼ同じで酸素流量が0.4kg/hの場合の凝縮熱伝達率を図3.3-37Aに示す。小量の酸素濃度域では酸素の有無に関わらず熱伝達率に大きな差は無い。次に図3.3-38はガス流量48kg/hの凝縮熱伝達率である。これも値を平均化すると水凝縮熱伝達率αH2O=310J/m2s℃、炭酸ガス凝縮熱伝達率αco2=1010J/m2s℃である。以上の試験結果からガス流量が25〜48kg/hの領域に於いて、酸素流量が0.3〜0.4kg/h程度の場合の凝縮熱伝達率は、ほぼ次の値であることを確認した。永凝縮熱伝達率αH2O:130〜310J/m2s℃、炭酸ガス凝縮熱伝達率αco2=950〜1050J/m2s℃、この結果は、図3.3-28、図3.3-31に示す7MPaの凝縮熱伝達率とほぼ同等の値であり、圧力が5〜7MPaの範囲では凝縮熱伝達率に差は無いことがが判った。
以上示した試験結果の精度を評価する方法の一つとして、排ガスの放出熱量と冷却水受熱量の相関を図3.3-39に示す。本来は●が0%線上に並ぶべきであるが、本試験の場合は+10〜-30%の範囲にバラついている。そのため、その分の誤差を含んだ熱伝達率であるが、比較的良い相関になっている。一方、NUSSELTの式(10,11式)から炭酸ガス凝縮熱伝達率αco2を計算するとαco2=800〜1135J/m2s℃、となり、ここで実施した凝縮試験結果が妥当であることが判った。つぎに酸素を比較的多く導入した時の凝縮状態を示す。酸素量として1〜1.1kg/h(炭酸ガス凝縮器入口での酸素濃度は4%程度)でガス流量として40kg/hの時の状況を示したのが図3.3-39Aである。酸素導入と共に凝縮熱伝達率は減少している。特に炭酸ガス凝縮熱伝達率αco2は0まで下がって、炭酸ガス凝縮器では全く凝縮不能な状態を呈している事が削る。凝縮出来ないため系の圧力が急激に上昇している。このことから本システムを成立させる条件の一つに燃焼系で

 

 

 

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